年次改革要望書がやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!

 関岡英之の「拒否できない日本」で初めてと言っていいほどまともに取り上げられた、日本を操る米国産紙っきれ。小泉の言うところの「改革」の本丸。「年次改革要望書」の今年度版がとうとうやってきましたよ。

アメリカ大使館のプレスリリース

原文(英文、PDFファイル)

 邦訳はいずれ、アメリカ大使館のサイトに掲載されるでしょう。

 私は英語が全然ダメなので、いろんなサイトに書かれたことを総合すると、既に完了しつつある「郵政」と「牛肉」に替わり、今度は「医療改革」が要求の柱になるようです。タミフルなんかの事ですね。

 で、具体的に言うと、「混合治療」を解禁し、保険適用外の自由診療の率を増やし、そこに米国産新薬をどかどか投入させろという要求であろうことは、疑いようがありません。

 そして、その薬代を支えるのが、外資系の医療保険会社ですね。不安ベースに乗っ取った保険ブーム(CM量を調べてみれば一目瞭然)という土台は既にできていますから、後はタミフルのように「先端医療は素晴らしいんだ! 医学バンザイ!!」という世論を形成すればいいのです。裏切られたと気づいたって、どうせ後の祭です。

 たとえば、保険適用外になってしまう薬の例については、以前にもお伝えした、花粉症治療の薬などですね。

 ただ、この辺は患者数も多く薬価が高いとも思えませんので。意味的には「混合医療になっても、決して医療費が高額になるわけではないよ」という宣伝のために設定されていると考えていいのではないでしょうか。



 こうした件について、医師会などは既に懸念を表明していますが、国民の目は姉歯のズラや、危険でもなんでもない子供たちの安全にばかり行っており、ほとんど省みられていないのが現状です。

 また、病院での老人の威張り腐った態度に対して憤っている人たちが、こうした改革を「老人を病院から追い出すもの」として、肯定するということもあります。この点について、病院は病院に通うことが趣味になっているような人たちに対して、はっきりと治療や投薬、そしてもちろん「待合室に溜る」ことを拒否する姿勢をハッキリ示す必要があるでしょう。



 そして、これが決して日本人としての内部的な議論から立ち上がって来た話ではなくて、アメリカからやってきた紙っきれに指図されている話だってのが、笑わせるじゃありませんか。アメリカ経済のために自国民の健康を売り飛ばす政府って、一体なんなのでしょうか?